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『けもフレ』騒動を、元アニメ版権営業が丁寧に解説する(2)
『けもフレ』騒動を、元アニメ版権営業が丁寧に解説する(2)


https://anond.hatelabo.jp/20170930045332
https://anond.hatelabo.jp/20170930045332


の続き
の続き


※KADOKAWAを叩く人々をバカ呼ばわりしてた表現について修正しました。内容は変えてないです。

経緯の解説 ※業界関係者としての想像
経緯の解説 ※業界関係者としての想像


まず前提として説明しておきたいのが、コンテンツ制作を生業にするこの業界には、
まず前提として説明しておきたいのが、コンテンツ制作を生業にするこの業界には、


「0から1を生み出すクリエイターが一番エラい」認識と、
「0から1を生み出すクリエイターが一番エラい」認識と、


「クリエイターを、『大人の喧嘩』に巻き込まない」という不文律が共有されていることだ。
「クリエイターを、『大人の喧嘩』に巻き込まない」という不文律が共有されていることだ。


これは、クリエイターを制作作業に集中させる環境を整えるのが会社の役目であって、
これは、クリエイターを制作作業に集中させる環境を整えるのが会社の役目であって、


権利トラブルを始めとする「大人の喧嘩」に巻き込んで余計な負担をかけるべきではない、という考え方からきている。
権利トラブルを始めとする「大人の喧嘩」に巻き込んで余計な負担をかけるべきではない、という考え方からきている。


まともなエンタメ企業ほど、この前提が社員にしっかり浸透している。
まともなエンタメ企業ほど、この前提が社員にしっかり浸透している。


※そういう意味では、KADOKAWAのアニメ事業局・ライツ事業局は、まだまともな方だ。
※そういう意味では、KADOKAWAのアニメ事業局・ライツ事業局は、まだまともな方だ。


以上を踏まえて、これは私が外部の人間である以上、妄想の域をまったく出ないが、
以上を踏まえて、これは私が外部の人間である以上、妄想の域をまったく出ないが、


知識がない人の妄想よりは幾分マシ、というところで私の思う経緯を書く。
知識がない人の妄想よりは幾分マシ、というところで私の思う経緯を書く。


①KADOKAWA、2期制作にあたり、12.1話のようなことを節々でやらないよう、ヤオヨロズに念押し。
①KADOKAWA、2期制作にあたり、12.1話のようなことを節々でやらないよう、ヤオヨロズに念押し。


②ヤオヨロズ、「2期制作は請けるが、たつきが一番功労者でエラいんだから、たつきの好きにさせろ」と返答。
②ヤオヨロズ、「2期制作は請けるが、たつきが一番功労者でエラいんだから、たつきの好きにさせろ」と返答。


③KADOKAWA、たつきへのリスペクトはあるが、幹事会社として、その要求は飲めないことを通達。モメ始める。
③KADOKAWA、たつきへのリスペクトはあるが、幹事会社として、その要求は飲めないことを通達。モメ始める。


④ヤオヨロズ、モメた末、「そんな条件を出してくるならオリる」脅しのカードを切る。
④ヤオヨロズ、モメた末、「そんな条件を出してくるならオリる」脅しのカードを切る。


【たつきはここまで、以上のようなやりとりがあったことを一切関知しておらず、制作作業に集中していた】
【たつきはここまで、以上のようなやりとりがあったことを一切関知しておらず、制作作業に集中していた】


⑤ヤオヨロズ、たつきに「KADOKAWA意向で制作ハズされちゃったんですよね」と報告。
⑤ヤオヨロズ、たつきに「KADOKAWA意向で制作ハズされちゃったんですよね」と報告。


⑥たつき、驚きながら「突然ですが~」のツイート。
⑥たつき、驚きながら「突然ですが~」のツイート。


(10/01ブコメ指摘有:KADOKAWAはヤオヨロズとの窓口ではあっても、幹事会社ではないそうです。申し訳ありませんでした)

あくまで妄想です。
あくまで妄想です。


何度でも書くが、ヤオヨロズは「近々公式コメント出すから大人しくしててね」くらい言えないものなのか?
何度でも書くが、ヤオヨロズは「近々公式コメント出すから大人しくしててね」くらい言えないものなのか?


たつきもそうだけど、社会人としてどうなんだ本当に。
たつきもそうだけど、社会人としてどうなのと思いますよ。


たつきとヤオヨロズがすべきだったこと
たつきとヤオヨロズがすべきだったこと


たしかに、たつき氏はけもフレを盛り上げた一番の功労者であることは間違いない。
たしかに、たつき氏はけもフレを盛り上げた一番の功労者であることは間違いない。


しかしながら、仮にも「商業アニメの製作」に関わる人間として、
しかしながら、仮にも「商業アニメの製作」に関わる人間として、


他者の権利を侵害しないよう、正当な手順を踏まなければならなかったのも事実だ。
他者の権利を侵害しないよう、正当な手順を踏まなければならなかったのも事実だ。


百歩譲って、たつき氏は「ものづくり以外のことは専門外」な職人だったにせよ、
百歩譲って、たつき氏は「ものづくり以外のことは専門外」な職人だったにせよ、


ヤオヨロズの渉外役は、たつきが暴走しないよう適宜コントロールする役割の立ち位置を、
ヤオヨロズの渉外役は、たつきが暴走しないよう適宜コントロールする役割の立ち位置を、


会社としては、とらなければならなかったはずだ。
会社としては、とらなければならなかったはずだ。


「事実上の権利者」としての立場の強さを使って、自分たちもリスクをとる形で、
「事実上の権利者」としての立場の強さを使って、自分たちもリスクをとる形で、


KADOKAWAと、製作委員会と交渉をして、もっと他の道を探ることだってできたはずだ。
KADOKAWAと、製作委員会と交渉をして、もっと他の道を探ることだってできたはずだ。


今回のように、ファン巻き込んで、KADOKAWA炎上させるようなやり方ではなくね。

あと責任を持って、早く何らかのプレスリリース出してください。
あと責任を持って、早く何らかのプレスリリース出してください。


未だにKADOKAWAを叩いているゴミオタクどもに言いたいこと
未だにKADOKAWAを叩いている人々に言いたいこと


君らは、たつきのツイートを見て「なんで?」と困惑するに留まるべきだった。
あなたたちは、たつきのツイートを見て「なんで?」と困惑するに留まるべきだった。


製作委員会からの情報発信を待つべきだったし、
製作委員会からの情報発信を待つべきだったし、


同時に、ヤオヨロズからの情報発信を待つべきである。(未だに何も無いのは本当にクソ)
同時に、ヤオヨロズからの情報発信を待つべきである。(未だに何も無いのは本当にクソ)


知識もないくせに、KADOKAWAを叩くべきではない。
知識も情報も十分でない内から、KADOKAWAを叩くべきではない。


あまり商業アニメをナメない方がいい。
あまり商業アニメをナメない方がいい。


商業アニメと、作品に関するすべての情報は、
商業アニメと、作品に関するすべての情報は、


本当に想像がつかないほど多くの企業と人間が熱意を持って関わって、チェックされて、
本当に想像がつかないほど多くの企業と人間が熱意を持って関わって、チェックされて、


「確認結果OK」のお墨付きを受けて、ようやく世に出てきているのだ。
「確認結果OK」のお墨付きを受けて、ようやく世に出てきているのだ。


そもそも、「カネ」や「利権」体質だとKADOKAWAを批判する君らは、そこで働く人間に会ったことがあるのか?
そもそも、「カネ」や「利権」体質だとKADOKAWAを批判するあなたたちは、そこで働く人間に会ったことがあるのか?


彼らの作品づくりにかける思いを知っているのか?平均年収を知っているのか?
彼らの作品づくりにかける思いを知っているのか?平均年収を知っているのか?


年間にいくつの作品を世に出して、新人作家をデビューさせ、喜ぶファンを生んでいるのか知っているか?
年間にいくつの作品を世に出して、新人作家をデビューさせ、喜ぶファンを生んでいるのか知っているか?


私が出会ってきたKADOKAWAの人間は、本当にクリエイターのことを尊敬していたし、大事にしていたし、
私が出会ってきたKADOKAWAの人間は、本当にクリエイターのことを尊敬していたし、大事にしていたし、


ファンに作品を楽しんでもらうために、毎晩遅くまで、身を粉にして働いている人たちばかりだったよ。
ファンに作品を楽しんでもらうために、毎晩遅くまで、身を粉にして働いている人たちばかりだったよ。


だいたい、お金がなければ新しい作品を作れないし、
だいたい、お金がなければ新しい作品を作れないし、


そもそも出版業を始めとしたコンテンツビジネスは、利権があって初めて成り立つものだ。
そもそも出版業を始めとしたコンテンツビジネスは、利権があって初めて成り立つものだ。


「カネ」や「利権」、こうした概念を重視したビジネスを批判するなら、
「カネ」や「利権」、こうした概念を重視したビジネスを批判するなら、


KADOKAWA以外の作品も含め、マンガもアニメも映画も、見ることを一切やめるべきだ。
KADOKAWA以外の作品も含め、マンガもアニメも映画も、見ることを一切やめるべきだ。


そうすれば君らにとっての悪の根源たるエンタメ企業は続々潰れるだろうから、
そうすればあなたたちにとっての悪の根源たるエンタメ企業は続々潰れるだろうから、


理想の世の中に近づくだろう。
理想の世の中に近づくだろう。








吉崎先生が原因うんぬんかんぬんのニュース記事はプレスリリースでもなんでもないので、
吉崎先生が原因うんぬんかんぬんのニュース記事はプレスリリースでもなんでもないので、


情報が揃うまでは気をつけたほうがいいですよ。
情報が揃うまでは気をつけたほうがいいですよ。


おわり
追記
自ら根拠の無い話(妄想)を蓋然性ある仮説の様に述べておいて、狼狽してばたついてるけもフレファンを「事実を何も知らない状態で騒ぐ馬鹿」扱いされても「何言ってんのお前?」としか言い様がねぇわ。

狼狽してバタついてるってw あれだけKADOKAWAに石投げといて「狼狽してバタついてる」?w

記事にも書きましたけど、確かに、「なんで?」で止まるなら私はあるべき姿だと思いますよ。

そうじゃなくて、こういう基本的な知識を持ってたら、脊髄反射でKADOKAWAを叩くような行動はとらないでしょ?

だから「ちょっと落ち着くべきだな」と思うオタクを増やすために、私はこの記事を書いたんです。

何度も私は書いてますよ。「ヤオヨロズ社からのリリースを待ちたい」って。

けど現状、製作委員会からのコメントしか出てない以上、その事実をもとに妄想するしかないわけです。

その妄想だって、知識のあるなしで結論も、その行動も、随分変わってくるのはわかりますよね?

君みたいなコメントに一番星が集まるところが、まさしく今回の騒動の難しさなんでしょうけどね。

私が書いた記事が長文すぎて、読まれなさすぎ分かりにくすぎたのが原因ならすみません。

ファンが受け取る価値を最大化することがそのまま製作委員会の利益につながるはずで(つながる仕組みを作るべきで)、12.1話の制作とそのスピード感は間違いなく「差し引き」プラスだったはず。冷徹に利益を追求しろ。

そうですね。その通りだと思いますけど理想論ですね。

権利でビジネスやること自体の否定に繋がるので。商業アニメ映画マンガなどなどの全否定を意味してますね。

製作委員会(権利者たち)が要求したのは「発信情報の事前確認」です。

これを、時間をかけず、シームレスにやれというのは無理です。

また、ヤオヨロズがたつきに「言いにくかった」要素の方が大きいと思えるから、

「クリエイターに逐一情報共有しながら進める」といった解決策の方が現実的になってきますけど、

それは業界文化的にナイと思うので難しいところですし、

こうして考えた場合にも、「KADOKAWAを一方的に叩く」という行動にはつながらないと思います。

従来のアニメに比べて「制作費半分、売り上げ5倍」なんて言われてるし、ビジネスの面で魑魅魍魎がどったんばったん大騒ぎしてるんだろうが、それゆえに窓口としてのKADOKAWAの責は免れんわな

意味がわからなくてすみません。制作費半分、売上5倍の話が、権利の話にどう関係してくるんでしょう。

安い値段で請けて納品してやったんだから、好き勝手やらせろって?w 自分で言ってて無茶だと思いませんか?

それがまかり通ったら、全ての商売が成り立たないと思うんですけど。

制作委員会の各担当者って利益や人気よりも権利を取るほど無能なの? 12.1話が悪い、ではなく火種の発端の内のほんの一つだった程度ならまだ信憑性あるけど。ヤオヨロズ何か言えは完全同意。どんどん立場悪くなる。

あくまでヤオヨロズからのリリースがあるまでは妄想ですけど、12.1話自体を問題にしているのではなく、

「今後のリスク」を考えたんだと思いますよ。

「自分に権利があるモノに関する情報発信を、自分の手綱のとれない誰かに委託するのが怖い」感覚、わかりませんか?

たしかに12.1話は、現状見えている情報からは、成功した企画になったと言っていいでしょうが、

「同じようなことが今後もあるのは嫌」というのをヤオヨロズへの窓口としてのKADOKAWAに強く言った可能性は高いし、

ヤオヨロズは、最初は全然自由だったし、ここまでけもフレを育てたのはたつきだという意識があるからこそ、

それをたつきに伝えにくかったというのもあると思いますよ。

同じくヤオヨロズが何か言うべきというのは私も完全同意ですね。

分かりやすい説明。これで叩かれるってのは気の毒ですな。

文章力がなく長くなってしまってすみません。ありがとうございます。

増田の予想が正しかったとして、ヤオヨロズがクソなのは分かるけど、それを制御できなかった製作委員会もウンコだと思った

ヤオヨロズがクソというか、前提のこういう基本的な知識があれば、

「KADOKAWAは必ずしも悪くない」結論にたどりつくはず、という趣旨です。

ただ、ヤオヨロズを制御するのは製作委員会側じゃなく、ヤオヨロズという会社自体の問題だし、

たつきを制御すべきなのはヤオヨロズという会社だったはずと思いますよ。

夜中まで身を粉にして働く人たちだからまともな判断力が失われるのでは。

鋭い指摘ですね。

ただ、少なくとも現状出てる情報からは「KADOKAWA側のまともな判断力が失われていた」と判断できる記述はないですね。

裏側から透けて見えるこの人のような態度そのものが現在燃えている原因な気がするけど、おそらく当人たち理解はできてないんだろうなーと思った

私の態度はかなり悪いと思います。けもフレ問題でKADOKAWA叩いてるオタク大嫌いだし死ねばいいと思ってますからね。

けどこの件に関するKADOKAWA側の態度の、どこが問題だったんでしょうか?

それを具体的に言えないのが、オタクのだめな部分だと思いますよ。

たつきを排除するという結論が出る時点でまともな判断力をもってるとは言い難い。ゴミオタクの反発が予想外だったとでも?

排除した主体は、現状出ている情報からは、ヤオヨロズですよ。

そりゃ反発は予想していたでしょう。だから、たつき続投の方向性で調整方法を探ってたと思いますよ?

まずファンはそこで一歩踏み込みすぎてますよね。「KADOKAWAが一方的に降板させた」って。

ヤオヨロズ側にとってみれば、自分らが権利を持っていないのは当然歯がゆいし、

「功労者であるたつきに好きなようにやらせてあげたい」という気持ち、たつきへの敬意もあるから、

「制作おりますよ??」という脅しは、彼らにとって交渉カードなわけですよ。

どういう意図であの情報がたつきから発信されたのかを知るすべが現状ないから、

私は再三「ヤオヨロズからのリリースを待ちたい」と書いてるし、

「KADOKAWAが必ずしも一方的に悪い話ではない」と言ってるんですが。

「「クリエイターを、『大人の喧嘩』に巻き込まない」という不文律が共有されている」→4→5だとするとたつき氏悪いの???ってなるけどな。あと後半の話は電通あたりにも言えるし、でも人は死んでますよねってなる

でもヤオヨロズからのリリースがあるまでは何とも言えない部分はあるけど、

私の感覚からすれば、たつき氏は本当に降板が寝耳に水だっただろうし、悪くないと思いますよ。

現状出ている情報からは、悪いのはヤオヨロズであるように見える、という話です。

電通問題含め、働き方に関する問題は、あまりにも門外漢なので触れません。

12.1話作ることが業界的にそんなに問題なら、何で吉崎先生は「自由に作って良い」って言ったの?あとカドカワの声明通りなら、番外編制作時の事前通知が嫌で本編制作拒否になるんだけどあの声明鵜呑みにして良いのか

原作者の吉崎先生が自由に作っていいと言えば何やってもいいわけじゃないですよ。なぜなら作品を一人で作っている「同人」じゃないから。

「商業アニメ」だから、色んな会社が、分割された権利をたくさん持っているんです。製作委員会も「自由に作って良い」と言えば問題ないと思いますよ。

「事前通知が嫌な声明を鵜呑みにしていいのか」という指摘ですが、仰る通り、ヤオヨロズからのプレスリリースを待った方がいいのは確かです。

けど今出ている公式コメントは製作委員会のものだけですし、少なくとも、「KADOKAWAを一方的に叩く」風潮に一石を投じたい私の立場としては、

情報として十分なわけです。未だに「近々コメント出すから、誰かに迷惑かけないでね」すら言わないヤオヨロズを信頼できないというのもありますけどね。

それから、(2)の方にも書きましたけど、この業界には「クリエイターが一番エラい」とする文化があって、たとえ相手がお金をもらう立場だったとしても、

無理なことはやらせられない、けど権利など大人の事情が絡むときにはその無理を、神経使いながら通さなければいけない、というような考え方が浸透してます。

もちろん、何度も何度も書いてますが、ヤオヨロズからのプレスリリースを待ちたい一方で、業界文化的に考えれば、

ヤオヨロズは、「たつきの自由にやらせようとした」はずです。「たつきさん、思うようにやってください!」くらい言ってそうなのは想像つくわけです。

誰にだって分かるように、けもフレ一番の功労者ですからね。

けど(製作委員会を代表しての)KADOKAWAから、「事前に内容をこちらで確認してからの情報発信にしてください」と言われ、

「最初は全然管理してこなかったくせに、お金になり始めたからって今さら管理しようとしてくるなよ」という反発心はあっただろうし、

何より「たつきが一番エラくて功労者なんだから、たつきの好きなようにさせろよ」と思ったとしても自然だと思います。

そういういざこざが(たつきの知らないところで)続いていて、こじれる所までこじれた結果、たつきの「突然ですが」ってツイートなのではと言ってるわけです。